当ブログは、仕事一本やりの新聞記者生活に見切りをつけ、脱サラして海外移住したジャーナリストの個人的な記録です。男性が「ライフ」の比重を増やすことが少子化対策の決め手――これが底流にあるメッセージです。
「自分の体験を語ることによって少しでも世の中を変えられれば」という思いも込めています。そんなわけで、ある程度プライバシーを犠牲にしてでも自分の生活について書き込もうと思いました。
世間では、ワーク・ライフ・バランスについての議論が盛り上がっています。でも、基本的には従来の議論の延長線上。つまり、女性が社会進出するためにどうしたらいいか、言い換えれば女性がキャリアを持ちながら子育てもするにはどうしたらいいか、という問題意識です。
個人的な意見としては、少子化対策の決定打は、男性が仕事中毒の状況を見直して家庭での時間を増やすことにあります。女性の育児休暇拡大、保育園の増設、子育て支援金の拡充など、どんなに環境を整えたところで、男性がほとんど家庭にいなければ、少子化は止まらないでしょう。
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アメリカでは2週連続で3連休。子供と目いっぱい付き合いました。
でも、昨日(2月16日の月曜日)は大変。なぜか、妻の大学院は平常通りであり、妻は昼から夜遅くまで不在だったのです。しかも、あいにくの雨。生後8カ月の次女のMも含めて3人を相手に、基本的に家の中で過ごさなければならなくなったのです。
幸い、同じ集合住宅に住む長女のKのクラスメート、キアナが遊びに来てくれて、ちょっと助かりました。Kはキアナと仲良しで、何時間でも親の助けなしに遊べるのです。長男のAも仲間に入れてもらえました。家の中に閉じこもっていても、子供ならではの遊びを発見し、楽しく過ごしました。
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4歳の長男Aは保育園では今も英語を一言も話しません。話しているところを聞かれるのが嫌だそうです。
きょう、6歳の長女Kのクラスメートで、生粋のアメリカ人のキアナが家に遊びに来ていました。すると、何と英語を話しているでは! ほんの少しですが。
「A! Look! What's that?」
「I don't know」
Aが「アイ・ドーント・ノウ」ととっさに話すとはびっくり。キアナが連休の間ずっとわが家で遊んでいたから、英語で会話せざるをえなくなり、英語力が上達したのか……。
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次女のMがハイハイをするようになりました。つい最近まで、おなかを床に付けたままの「ズリバイ」だったのに、おなかがきちんと床から離れるようになったのです。
まだ少ししか移動できません。でも、自力で快適に動けるようになったのがうれしくてたまらないようで、あちこちに出かけてはゴミをひろったり、おもちゃ箱をひっくり返したりしています。
大人からすればハイハイなど大したことがないように思えます。でも、赤ちゃんにしてみれば人生一大事。大人にとっての結婚や出産に相当するほど大きな出来事といえるでしょう。
ところが、わたしはもはや、長女と息子が初めてハイハイした時のことを思い出せません。残念なことです。新聞記者にありがちなことですが、当時は会社人間で家にほとんどいませんでした。当然の報いなのかもしれません。
先日、長女Kの小学校で幼稚園(kindergarten)のオリエンテーションがありました。こちらの幼稚園は小学校の1部だから、小学校が主催します。
このオリエンテーションに参加したのは、長男Aが今年の9月から幼稚園に入る予定だからです。アメリカでは幼稚園は小学校入学前の1年間だけです(日本では幼稚園は普通3年間)。
アメリカらしく、オリエンテーションもくだけた雰囲気で進みました。父母はクッキーやコーヒーを手にしながら、学校側の説明を聞き、その後は複数に別れて校内を見学。わたしのグループの場合、案内役は小学校5年の女の子2人でした。
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2月9日の月曜日は目が回る1日でした。新聞記者時代も締め切りに追われて目が回る毎日を送っていました。でも、ある意味で、新聞記者よりも子育てのほうが大変といえます。
もともと、この日は日経ビジネスオンライン用の原稿を書いたり、新たに引き受けた本の翻訳に着手したり、いろいろと計画していました。ところが、数日前に次女のMが中耳炎になっていることが判明。病院に連れて行き、保育園を休ませなければならなくなりました。
Mは生後8カ月の赤ちゃん。家で一緒にいたらそれだけでまる1日つぶれます。常時だっこしていなければ泣くし、頻繁におむつを替えたり、ミルクを飲ませたりしなければなりません。新聞さえ読めなくなるほど息つく暇がなくなるのです。
加えて、長女のKの学校はリンカーンデーで休み。もう小学校1年生だから何でも1人でできるようになってきたとはいえ、やっぱり相手しなければなりません。
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2月5日、カリフォルニアへ移住してから初めて歯医者を訪ねました。特に歯に問題があったわけではないのですが、定期検診とクリーニングをしてもらおうと思ったのです。日本で最後の検診を終えてから、半年以上経過していたからです。
わたしの健康保険は歯科治療をカバーしていません。できれば歯科保険に入りたいところですが、アメリカの歯科保険は高額なので、入っていません。いい加減な治療で高額な料金を取るような歯医者に遭遇すると、悲劇です。そこで、妻が信頼する友人に聞いて、いい歯医者を紹介してもらいました。
「初めて電話します。定期検診とクリーニングをお願いしたいのですが」
「保険は入っていますか?」
「AIG系の医療保険には入っていますが、歯科治療はカバーされていません」
「どうしてドクター・キムに診てもらいたいのですか?」
「ジェシカという友人に紹介してもらったのです」
「ああ、ジェシカね。とてもいい人よね。たまたま明日の午前中にキャンセルがあったのだけれども、いかが?」
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長女のKの英語力がみるみる上達しています。今日も「葉っぱは英語で何と言うの?」と聞くので、「leavesだよ」と教えてあげたら、「そうか。たくさんあるからleafじゃなくてleavesなんだね」と言っていました。いつの間にか、単数と複数も区別するようになっていたのです。
今、Kは英語の本を作るのに一生懸命です。春、夏、秋、冬の章立てで、それぞれの季節に関係した文章とイラストを書き込んでいます。すでに半分以上完成。
ちょっとのぞき見すると、「I know」とすべきところが「I no」となっていたり、「Spring can make」とすべきところが「Spring is can make」となっていたり、文法上のミスもあります。でも、それらは微笑ましいミスで、全体として驚くべき完成度です。
現地の小学校へ昨年9月から通い始めて4カ月余り。それだけでこれだけ英語を覚えてしまうとは……。当初予想以上にKの英語吸収力は高いです。
長女のKが夜、わたしと一緒に宿題をやっていると、長男のAも食卓にやって来ました。「A君も英語覚えたいの!」。そのうち、何やらサインを書き始めました。
「上手だね? 何書いているの?」と聞くと、「A君ね、パパといつも保育園に行っているでしょ。パパがいつもサインしているの見ているから、書けるんだよ」と説明してくれました。かわいいです。
長男のAが地元の保育園(デイケアセンター)に通い始めて約1カ月。初めて「A君、保育園好きだよ」と言いました。ようやくひと安心。
ちょっと聞けば、何人か友達もできた様子。名前がわからないので、保育園へ連れて行った際に、現場で聞いてみました。すると「赤い服の子」とか「青い服の子」とか、ぼそぼそと説明してくれました。
「先生、あそこにいる赤い服の子の名前はなんて言うのですか?」
「ああ、あの子はブレイダン。どうして?」
「どうも、Aの友達らしいんですよ」
「そう? Aはフランクとも遊びますよ」
友達ができることが一番重要。Aにとって大きな進歩があったわけです。