ここ1、2週間はわが子3人の相手を務めるのに精いっぱいでした。妻が日本出張を控えて忙しかったからです。
妻はきょうから1週間、日本へ出張です。ドラッカースクールの学生ですが、今回は学長らと同行し、通訳などを担当します。出張に備えて、アポ入れなどいろいろな雑用を処理していました。同時に、期末試験の勉強をしつつ、「クライシスマネジメント」担当教授の助手として大量の読書をこなしたり、学生の採点に協力したり。ピーター・ドラッカー生誕100年祭にも相当な時間を割いていたため、そのしわ寄せも受けていました。
こんな状況下で、妻は週末も返上してフル回転していたのです。
きょうからそんな状況が様変わりします。月齢18カ月の次女Mが妻と一緒に日本へ行くからです。妻が忙しくしている時、最も大変だったのがMの相手。そのMが1週間、わが家で不在になるのです。東京では妻が働いている間、おばあちゃん(妻の母)とおばちゃん(妻の妹)がMの世話をしてくれます。
不安もあります。Mは昨年5月に東京で生まれ、すぐにカリフォルニアへやってきました。これまで寒さを経験したことは1度もありません。セーターを着たことさえないのです。東京の寒さにびっくりするかもしれません。人口密度の高い東京では、インフルエンザに感染する確率も高まりそうです。
寝る時間も削って勉強と仕事に没頭する妻。出張を前にしてわたしに「Mがいなくなると格段に楽になると思うよ。1週間のサバティカルだね」と言っていました。その通りかもしれません。7歳の長女と5歳の長男はいつの間にか大きくなり、それほど手がかからなくなっているのです。「ママがいない~」と言って泣き続けたのは、すでに遠い昔のように思えます。
幼児の相手役はエネルギーを消耗するとはいえ、ちゃんと報われます。Mは毎日スキンシップも含めて十二分にわたしと接しているだけに、間違いなくパパっこです。いつもそばを離れません。保育園に迎えに行くと、わたしに向かって駆け寄りながら最高の笑顔を見せます。
今週は、経営学者ピーター・ドラッカーの生誕100周年を祝う「ドラッカーウイーク」です。ドラッカーにとって「第2の故郷」であるクレアモントも盛り上がっています。
わが家も大忙し。というのは、妻がドラッカーウイークの期間中、海外からの出席者のために案内役としてフル回転するからです。きのうからきょうにかけては、ロサンゼルスのダウンタウンで働くため、家を不在にしています。
となると、月齢17カ月の次女Mをどうするか、という問題が浮上します。Mはまだ卒乳しておらず、夜はママなしではなかなか寝られないのです。
結局、わたしが夜8時ごろにMを車に乗せ、ダウンタウンのホテルまで連れて行くことになりました。ホテルで1泊し、翌日の早朝にダウンタウンを出てクレアモントへ戻るというわけです。クレアモントに戻ったら、朝食をさっと済ませてすぐに保育園へ連れていく--こんな強行軍です。
夜8時少し前、嫌がるMを車のベビーシートに半ば無理やり座らせました。クレアモントからダウンタウンまで1時間のドライブ。「Mは泣き続けるかもしれない」と不安に思い、Mが大好きな果物ピューレを胸ポケットに放り込んでおきました。いよいよ出発です。
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小学校2年生になった長女K。けさも元気で登校しました。校舎前で車から降ろすと、「バイバイ!」と言って走り去ります。別れを惜しむそぶりはこれっぽっちも見せません。
1年余り前の入学当初がすでに遠い昔のように感じます。初めての小学校で英語が一言も理解できず、涙の毎日だったとは信じられません。当時はわたしはブログを書いていなかったので、今回は入学当初の様子を振り返ろうと思います。写真は入学当初、長男Aの保育園横の芝生でスプリンクラーが動き出し、びしょ濡れになって遊ぶKとAです。
入学初日のことは今も鮮明に覚えています。初日ということで、学校は半日。しかも遊びだけでした。不安いっぱいのKを元気づけようとして、わたしは次のように言いました。
「心配しなくていいからね。ほかのお友達もみんな小学校は初めてだから。でも、英語が分からないよね。話しかけられたら『アイ・ドーント・アンダスタンド(I don't understand)』と言うんだよ。『アイ・ドーント・ノウ(I don't know)』でもいいや」
Kは「うん」と言うだけ。そこで、わたしは「ためしに言ってごらん」と促しました。すると、Kは「アイ・ドーント・アンダスタンド」ときれいに発音できました。
「上手じゃない! 最初はそれだけ話せれば十分。トイレに行きたいときは日本語と同じ。『トイレ!』と言えば通じるから、そう言うんだよ」
その日、お迎えに行くと、Kは満面に笑みを浮かべて「Kちゃん、きょうは大丈夫だったよ!」と報告してくれました。わたしと妻は「Kはしっかり者だから、心配無用だったね。さすがKだ」との意見で一致。
でも、とんでもない勘違いでした。ABCも知らないままで教室に放り込まれたKはその日、実際には涙をこらえてぎりぎりの状況で午前中を過ごしたようです。親に対してはやせ我慢で「大丈夫」と報告したのです。実際の授業が始まった2日目には我慢の限界を超えてしまいました。
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今週は特に大変な週でした。仕事に追われたからではありません。月齢16カ月の次女Mの世話に追われたからです。
先週末、Mの唇に疱疹があるのを発見。口を開けて中をのぞくと、舌にも疱疹が……。妻は「口内炎かも! 食事や飲み物がしみて、大変なことになる」と判定。わたしが月曜日(9月28日)に病院へ連れて行くことになりました。
ただ、月曜日は大学生の助っ人をロサンゼルス空港まで送り、同時に新たな助っ人のおばあちゃんを同空港で迎えなければならない日。仕方がなく、Mを車に乗せて同空港へ行き、道中、妻に病院へ電話してもらいました。幸い、午前11時半にアポが入りました。それまでにはクレアモントへ戻れます。
病院では、優しい女医ドクター・ホンがMを診てくれました。
「うーん、これはヘルペスですね。伝染性ですから、他人とコップやお皿を共有しないようにしたほうがいいですね。Mはおもちゃをなめますか? もしなめるのなら、おもちゃもそのままにしないで、ふくように」
「保育園に連れて行けるんですね?」
「はい。でも、ヘルペスがほかの園児にうつらないように、保育士にきちんと指示してください。あと、塗り薬のオラジェルを使うといいでしょう。痛みを止める効果があります。幼児用のタイラノールを使うのもいいです」
クレアモントに帰り、ドラッグストアのCVSで早速オラジェルを手に入れ、Mの口に塗りました。次に保育園用の昼食を用意。昼寝時間が終わる午後2時ごろ、Mを保育園に連れて行きました。保育士には自信を持って「病院で大丈夫と言われました」と報告しつつ、Mを手渡しました。
ところが、手渡すやいなやMが号泣。どうやっても泣き止みません。保育士は「本当に大丈夫なのですか? 汗をいっぱいかいてますよ。きょうは様子を見たほうがいいのでは」と不安そう。結局、Mを休ませることにしました。
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このところ、子供が立て続けに病気になっています。
まずは月齢15カ月の次女M。水曜日(9月16日)の昼間、保育園から電話がかかり、「100度(摂氏38度弱)以上の熱です。泣いてばかりいます。迎えに来てください」。最近は病気もせずに調子が良かったのに、ついに風邪です。
でも、休ませるほどひどい風には見えませんでした。確かに鼻水が出ていましたが、100度以上の熱は一時的だったようで、家では元気でした。食欲も旺盛。とはいえ、保育園には「24時間ルール」があります。「熱が引いてから24時間置かなければならない」という意味です。というわけで木曜日は保育園に預けられなくなりました。
木曜日にMを休ませましたが、熱もなく上機嫌。スポーツクラブ「クレアモント・クラブ」の保育施設に数時間預けることもできました。ついでに、3種混合の予防接種の時期を迎えていたので、公的医療施設で注射してもらいました。ここで予防接種すると、公的補助が出てすべてタダなのです。
久しぶりの注射にMは大泣きし、一気に不機嫌になりました。どうやっても泣きやまず、その後の対応が大変でした。でも、夕食前にママが帰宅し、抱っこしてもらったら、泣きやみました。
金曜日には「これなら絶対に大丈夫」と思い、Mを保育園に連れて行きました。ところが、その日の昼間、再び保育園から電話。「Mがピンクアイです。伝染性ですから、迎えに来てください」。ピンクアイとは結膜炎のこと。保育園に行くと、Mは元気そう。でも、仕方がありません。かかりつけの病院に電話すると、「あすの土曜日、午前9時15分に来てください」。
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最近、平日の昼間は、次女が保育園を休んでいない限りは翻訳に集中しています。基本的にパソコンの前にへばりついています。締め切りが刻々と近づいているからです。正直言って、翻訳は忍耐力勝負の仕事です。
ジャーナリストの仕事は、事実を確認したりコメントを取ったりするため、人に話を聞くのが中心です。あちこちに電話するし、しょっちゅう出かけます。何かニュースが発生すれば、ただちに動かなければなりません。そんな仕事を25年近くも続けてきたから、翻訳の仕事(ここでは本の翻訳に限っています)には当初戸惑いました。
ジャーナリストが動的だとすれば、翻訳家は静的です。1日中パソコンとにらめっこで、テーマも毎日同じ。1時間もパソコンの前に座っていれば、通常は集中力が途切れます。コーヒーを飲んだり、雑誌を読んだりしてひと息入れるにしても、まる1日も翻訳に集中するのは難しいです。
わたしの場合、午前9時ごろから午後4時ごろまで翻訳の時間に充てています。昼食をはさんで実質6時間。午前9時前は子供たちを小学校・保育園へ送り出すので忙しく、午後4時以降は夕食を準備したり子供たちを迎えにいったりで仕事ができなくなるからです。
ただ、6時間まるまる確保できる日はまれです。保育園から呼び出しがかかることはしょっちゅうです。きのう(7月17日)もそうでした。また、スーパーで定期的に食材を買いに行かなければならないし、ほかの仕事を優先しなければならない場合もあります。そんなわけで、深夜と早朝も貴重です。早朝は5時前からです。
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やっと子供たちを小学校・保育園へ送り届け、ホッと一息つけました。毎朝が嵐のような状況なのです。
けさの状況を振り返ってみます。妻が7時前に家を出ていなくなり、同時に3人の子供が目覚めます。まずは3人分の朝食をつくらなければならないのですが、次女は1歳なので、みんなとは違う食事です。同時に違う食事を作るのは至難の業です。
朝食に加えて昼食も同時に作ります。長男と次女のランチが必要なのです(長女はサマーキャンプでランチを買うこともできます)。朝食と同様に、次女には1歳児に見合ったランチを別に作ります。きょうは次女には白米、味噌汁、野菜スープ、オレンジ、牛乳、ベビーフードを用意し、長男にはドライカレーを用意しました。
並行して、次女のオムツを替えたり、長女、長男のためにプール用の水着を用意したり。重労働なのは、次女に朝食を食べさせることです。長女と長男は放っておいても勝手に食べますが、次女はそうはいきません。付きっきりで食べさせなければなりません。大わらわの状況下で、長女は「きょうのスープは変な味がする!」と不平を言い、長男は「お腹痛いから食べられない!」と騒いでいます。次女はスープをこぼし、床がべちょべちょに……。
もう1つありました。次女がすきあらば「抱っこして!」とせがむのです。実際には「あー、あー!」と言い、両手を上げているだけですが、「抱っこして!」というメッセージを発しているのは100%明らかです。そのメッセージを無視すると大変です。「あー、あー!」が「ぎゃー、ぎゃー!」に変わり、大声で泣き始めるのです。とはいえ、次女を抱っこしたままでは食事の用意はできません。
必然的に、大人はとても食事できません。というか、食べる時間がないのはもちろん、大人用に食事を作っている余裕がまったくないのです。大抵、わたしは子供たちを送り届けた後、近所のスターバックスでサンドイッチとコーヒーを買い、新聞を読みます。至福の瞬間です!
補足しておくと、現在、おじいちゃんとおばあちゃん(わたしの両親)が助っ人として、3カ月間の予定でわが家に長期滞在しています。2人も80歳を超えていながら大活躍です。助っ人がいなければ、毎朝の嵐をとても切り抜けられません。