きょうのロサンゼルス・タイムズ紙1面で、アメリカ報道界最高の栄誉であるピュリツァー賞の詳細が伝えられていました。改めて「日米のジャーナリズムはずいぶん違うなあ」と思いました。
全部で14部門ある報道分野では、いわゆる「調査報道」や「解説報道」をはじめ、徹底的に深掘りし、真実に迫ろうとする記事が高く評価されます。「日本版ピューリツァー賞」新聞協会賞のように、日本的な特ダネ記事はまず受賞対象になりません。日本的な特ダネとは、単純化すれば「何もしなくてもいずれ発表されるニュースの先取り」記事です。
ピュリツァー賞の創設者は故ジョセフ・ピュリツァーであり、彼はコロンビア大学ジャーナリズムスクール(通称Jスクール)の創設者でもあります。今でも同賞の選考委員会はコロンビア大にあり、同大はアメリカジャーナリズムの中心的な役割を担っています。
たまたま、あすから4泊5日(機中1泊)の予定でニューヨークに滞在し、わたしの母校であるJスクールを訪ねます。「アラムナイ・ウイークエンド(卒業生のための週末)」に合わせて3日間のシンポジウムが開かれるので、そこで最新のジャーナリズム動向を調べておこうと思ったのです(実はこれをテーマにいずれ本を出したいと考えています)。
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古い映画ですが、『コロコダイル・ダンディー』をご存知でしょうか? オーストラリアの奥地でワニと格闘しながら生活するクロコダイル・ダンディーがニューヨークへやって来て、ひと騒ぎする話です。
印象深かったのは、ニューヨークでの初日、クロコダイル・ダンディーが街中で出会う人たちにニコニコしながら「グッドダイ(こんちにわ)」とあいさつしまくるシーンです。見知らぬ人からあいさつされることになれていないニューヨーカーは、戸惑ってしまいます。
カリフォルニアに来て、クロコダイル・ダンディーを思い出すます。街中を歩いていると、見知らぬ人からあいさつされたり、話しかけられたりすることが多いのです。写真は、昨年末にサンタモニカのビーチで遊んでいる長女と長男です。
日本で特に用事もないのに見知らぬ人に微笑みかけたり、話しかけたりすると、変に思われるでしょう。こちらでは、歩いていてすれ違う人と目が合いながら、あいさつしなかったり、目を伏せたりすると、逆に失礼になります。
いくつか実話を紹介します。
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生後10カ月になった次女Mを見ていると、生後1年ごろの長女Kや長男Aのことが頭に浮かびます。「そうだ、忘れていたけれども、KもMもこうだった」などと思い出すのです。記録しておかないと、子供の成長についてはどんどん忘れていますす。その意味でMは大活躍です。
そこで、極めて個人的な話ですが、最近の3人の成長についてこの場を借りてちょっとだけ記録しておこうと思います。
まずはM。3月6日付で「バナナとリンゴをかじる」と書きましたが、その後は急ピッチで「食べる」ことを覚えています。バナナばかりか、クラッカー、食パンの耳、ブドウ、オレンジなども、手当たり次第口の中へ放り込んでいます。けさはフレンチトーストを食べていました(もちろんシロップなしです)。
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きのうの夕方、長女Kの同級生キアナが「Kはいる? これからボールで遊ぶんだ」と言いながら、わが家に飛び込んできました。いつものようにはだしでした。
キアナのすぐ後からは、ボールを持った両親も姿を現しました。お父さんのケニーとお母さんのサラです。「天気がいいから芝生の上でボール蹴りでもやろうと思って」。2人ともキアナ同様にはだしでした。
小学校から帰宅したばかりのKは大喜び。隣に住む同級生ジェニファーも誘って、集合住宅の中央にある中庭へ飛び出しました。ただ、Kもジェニファーも靴を履きました。ちなみに、ジェニファーは南カリフォルニア人ではなく韓国人です。
2月24日付の「カリフォルニアで傘を買う」という記事では、南カリフォルニア人はあまり傘を持たないと書きました。それに加えて、はだしのままで外を歩く習慣もあるようです。
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出張中の3日夜、自宅から1度だけ電話がありました。4歳の長男Aからでした。
「パパ、何しているの?」
「仕事だよ」
「どこにいるの?」
「シカゴ」
「シカゴって何?」
会話を続けているうちに、Aが何かお土産を期待していることが判明しました。狙いは仮面ライダーのようです(アメリカでもアメリカ人の俳優を使ったテレビ番組『仮面ライダー』が放映されています)。せっかく電話してくれたのだからと思い、軽い気持ちで「何かおもちゃでも買っていくよ」と伝えました。ところが、電話を切った後、おもちゃのことはすっかり忘れてしまいました。
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きょうの夕食後、次女のMにバナナを食べさせていると、長男のAが『3匹やぎのがらがらどん』という絵本を持ってきて、「パパ、これ読んで!」とせがんできました。
「まず寝間着に着替えて。そしたら読んであげるから」
すると、Aは寝室に駆け込んであっという間に寝間着姿に。でも、わたしはまだMにバナナを食べさせていたから、すぐには読んであげられません。
「いま忙しいから、ママに読んでもらって」
「だってママはKちゃんを抱っこしているよ」
長女Kは、Aがおもちゃにしている段ボールを使わせてもらえず、泣いていたのです。
「それじゃ、おじいちゃんに読んでもらって」
「嫌だ、おじいちゃんじゃ読めない。Mちゃんが食べ終わるまで待っている」
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きょう、ディスカウントストア大手のターゲットで次女の哺乳瓶や離乳食を買うついでに、傘を1本買いました。カリフォルニアに来て傘を買ったのは初めてです。
南カリフォルニア人でも傘を持っている人は多くないようです。ジムでわたしのパーソナルトレーナーになっているキャスもその1人。先日、次のような会話をしました。
「キャス、きょうはめずらしく雨だね」
「たまには雨が降るのもいいわね。気分転換になるし。毎日晴天では飽きちゃうでしょう」
「そう? 雲1つない晴天が続くなんて、すばらしいじゃない?」
「乾燥して山火事が多発するでしょう。カリフォルニアは地震も多くて、いいことあまりないわよ」
地元の人間はカリフォルニアの気候に慣れてしまって、ありがたみが分からなくなっているようです。
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今でこそ長女のKは自分を日本人としっかり認識していますが、アメリカに住み始めた当初は違いました。昨年秋のことです。
「ねえ、パパ。Kちゃん(Kは自分ことをKちゃんと言う)はさあ、アメリカ人なの? それとも日本人なの?」
これにはびっくりです。
「どうしてそんなこと聞くの? アメリカ人だと思う?」
「へへへ。分かんない」
ちょっと話をして分かったのは、Kは自分のことを外国人だと認識していないということでした。
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先日、長女Kの小学校で幼稚園(kindergarten)のオリエンテーションがありました。こちらの幼稚園は小学校の1部だから、小学校が主催します。
このオリエンテーションに参加したのは、長男Aが今年の9月から幼稚園に入る予定だからです。アメリカでは幼稚園は小学校入学前の1年間だけです(日本では幼稚園は普通3年間)。
アメリカらしく、オリエンテーションもくだけた雰囲気で進みました。父母はクッキーやコーヒーを手にしながら、学校側の説明を聞き、その後は複数に別れて校内を見学。わたしのグループの場合、案内役は小学校5年の女の子2人でした。
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